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 明日の介護

この先、どれほど屋根が飛び、植物も風に倒れるだろうし、豊かな食料が危機に瀕する。

 日本刀の一振りも、手堅い軍備も環境を守れるものではなさそうだ。

 施設は鉄筋であり、ガラスが割れなければ、風に飛ぶことは当面無いだろう。


 明日はわが身だ、すべての人が施設に興味を持ち、そこから少しでも、国の施策に反映されるアイディアが生まれていくと良いと、

 祐次は思った。

 親は朝から、大便を発したと思われる。
 排便テェック表が、+続きになっていた。

 紙パンツのゴムの内側に、汚れが付いていた。

 一般に、3日出ないと、下剤を飲ませるという。

 4日目に出るはずだ。食事量が少ない。

 充分に食っていない。

 あまり、下剤は高齢でもあり、好ましくない。

 シャワーを試みると、中の水勢だが、

 冷たいと言い、熱い、火傷をすると言った。

 温度調整は無い。

 あとで調べると、やわらか

 がボタンにある。

 これだと、痛くないだろう。


 あるいは、もっと水勢も下げる。


 掌で、シャワーを受けて試そうと思ったが、

 出ない。腰掛けないと作動しない、インテリジェンス設計なのか。

 便座に膝を乗せ負荷を掛けると出たかどうか。

 食前のおやつを食べたので、夕飯のおにぎりを食べない、

 3個中1っ子を祐次が口にした。

 柔らかい炊き上がりだ。

 某特養では、職員用に硬めに焚いている、

 祐次は、そのように考えていた。
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