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一時の世界 なに

2004年03月06日
映画の不思議
物が紛れて行方しれず。

 そんなことはいくらもやってしまう愚かな、生活だ。

映画である。映画とは、別れである。2時間、主人公らとともに過ごす。
 映画は終わる。悲しい。たそがれ清兵衛は、明治維新(戊辰戦争)で、官軍の
  鉄砲に当たって死んだという。
 娘が年老いて語っている。両親の墓参りで、ラストシーンとなる。
  人力車と、汽車の警笛音だ。近代となった。暗黒の長い近代の中に。
 ああ、悲しい。一方、いつまでも映画の中に居られない。映画は終わられ
  なければならない。よけい、悲しい、別れだ。
 映画は、終わることで、現実の別れと終焉を想起せしめるのだ、いつも常に。物の哀れ。

 
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*(いちご)*
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