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骨肉

 都心のマンションの24階から私は富士山を見ている。


 次男に生まれた私に継ぐべき墓所はなかった。


 妻と娘が相次いで亡くなり、骨壷を二つ並べて、居間の本棚に置いていた。



 妻は実家の墓所に帰した。


 娘と私が同じ墓場に納まるであろう。


 息子たちが、何とかしてくれる。



 骨と暮らしてきた。


 それは、お守りとなって私の暮らしを支えていた。



 妻が先立ったが、娘は居てくれた。


 また一緒に暮らしていこう、・・




 (以上は小説です)



 
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