墓石は雪に埋まるであろう Cafe 2008年01月01日 美也子への年賀状は只一枚 佐和子からだった。夕方になって雪は 小降りから本降りになっている。元日の濡れ雪はいや増し 屋根の積雪がこの冬どのようなサンカに至るか、雨だれの音はしていたし、早くも 独りでにこけている。 長男の洋市は、施設から遠くに住んでいる。たまに出向いてくる。 親の美也子は、死んでこの長男が守る墓すなわち嫁ぎ先の誉田家の墓所に入りたくない。 実家の川上家のより広大な墓地に、父母とともに収まりたいと思っていた。 ところが、川上家の当主である佐和子は、美也子のその願いを拒否した。 昨年、子のない佐和子と親戚の藤堂家の間で、養子縁組があった。藤堂浩が次期当主となる。 そこで、浩の親である藤堂誠、養子縁組を画策した当の張本人であるが、こちらに話を持ちかけて、親の墓を頼んでみることが良いと、祐次は洋市に交渉を提案することを思い至った。 それは、親が死んでからではなく、親に、行き着くサキを得た、生きている安心感として元気をもたらすだろう。 そう思った。 PR
日本海上空にある低気圧が Cafe 2007年12月31日 北九州山陰北陸東北をはじめ雪を降らせた。 盆地は完膚なきまでやられた。雪に覆われ 魔の山に向かうことを断念した祐次である。 天気予報を見ると、更に1っ週間、曇りと時々雪または一時雪が続く。 24時間降り続いた雪はさすがに、小降りにはなっていた。 この先雪は柔らかく、道路の上が融けて、交通に問題はなくなるだろう。祐次はそう読んだ。 電話 電話したいときにできるように スタッフにテレホンカードを指示し、精神的に家族との連絡を保つことができるのではなかったかとアイディアが出た。
日本海上空にある低気圧が Cafe 2007年12月31日 北九州山陰北陸東北をはじめ雪を降らせた。 盆地は完膚なきまでやられた。雪に覆われ 魔の山に向かうことを断念した祐次である。 天気予報を見ると、更に1っ週間、曇りと時々雪または一時雪が続く。 24時間降り続いた雪はさすがに、小降りにはなっていた。 この先雪は柔らかく、道路の上が融けて、交通に問題はなくなるだろう。祐次はそう読んだ。 電話 電話したいときにできるように スタッフにテレホンカードを指示し、精神的に家族との連絡を保つことができるのではなかったかとアイディアが出た。
全国的に雪 Cafe 2007年12月30日 夕方から降雪に閉ざされた施設に、祐次はたどり着けない。 出掛けから降り始めた。 祐次は途中から引き返した。 逆向きに走っても フロンとガラスに 雪は叩きつけられた。 コンビニで金を下ろし、古本屋に入って、 本を選び、レストランに入った。 食後コーヒーを頼み、文庫本を手にした。 粋の構造 意気地 育児がなかったのではない、勇気ある撤退から、 3時のおやつに駆けつける明日を夢見て。
全国的に雪 Cafe 2007年12月30日 夕方から降雪に閉ざされた施設に、祐次はたどり着けない。 出掛けから降り始めた。 祐次は途中から引き返した。 逆向きに走っても フロンとガラスに 雪は叩きつけられた。 コンビニで金を下ろし、古本屋に入って、 本を選び、レストランに入った。 食後コーヒーを頼み、文庫本を手にした。 粋の構造 意気地 育児がなかったのではない、勇気ある撤退から、 3時のおやつに駆けつける明日を夢見て。